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相続の悩み

Q、父の連帯保証人になった場合、相続はどうなる?

Q

父が10年以上前に建設したマンションのローンを組み換え ようとしています。ここのところ、返済が大変なので、返済 計画を長期に組み替えて、多少でも返済を楽にしようという つもりのようですが、父の存命中に返済が終わらなくなる可 能性が高いため、銀行からは長男である私に連帯保証人にな るように言われています。しかし、連帯保証人となった場合、 その責務は通常の相続人としての責務以上のものになると思 います。そうした場合、相続税の軽減措置などはあるもので しょうか?また、私には弟、妹がそれぞれ1人ずつおり、 あまり兄弟仲が良くありません。もし、私が連帯保証人にな って父の債務を背負ったとしても、彼らが自分の相続分を放 棄、私にということはないと思います。となると、長男だか らと私が連帯保証人を引き受けるのは損な気がするのですが。

A

相続税の軽減はありません

詳細

相続税は相続する一人ひとりの相続分にかかるのではなく、 相続を一体のものとしてかかるものです。ですので、相続人 のうちのひとりが連帯債務者であるかどうかは、全く無関係。 連帯債務があるからと、その人が受け取った財産に対する相 続税が軽減されることはありません。

では、どのように負担することになるか。まず、債務です が、これは相続する財産のうちの負の財産として計上され、 それを相続する人全体で連帯して負うことになります。配偶 者が存命で、このご相談者のように子どもが3人いる場合に は、妻は債務の2分の1、子どもはその3分の1ずつ、つま り全体の6分の1の債務を負うことになります。債務は債権 者の承諾がない限り、法定相続分に従って相続されるので、 このような計算になります。

連帯保証人になっている場合には、これとは別に債務を負 うことになります。ですから、連帯保証人として1という債 務を負っていた上に、さらに6分の1を負うという計算です。 実際には連帯保証債務以上に負担が重くなることはありませ んが、考え方としては二重の意味で債務を負うと思っていた だくと分かりやすいでしょう。

債権者(この場合は銀行)は相続人それぞれに持分に従っ て債務返済を求めることもできますし、連帯保証人一人に請 求することもできます。これに関しては債務者が自由に決め ることができ、それについて異議を申し立てることはできま せん。もし、連帯保証人がすべてを返済した場合には、連帯 保証人は他の相続人に持分ずつの債務の返済を求めることが できます。ただ、仲の悪いご兄弟がすんなり、返済してくれ るかどうかは別の問題ですが。

つまり、連帯保証人になることで大きな責務を背負うもの の、それが相続時に有利に働くことはあり得ません。他の財 産の状況にもよりますが、連帯保証人を引き受けることのリ スクを遺言あるいは遺産分割などでカバーしてもらう方途を あらかじめ用意、それをご兄弟にも説明の上、引き受けると いうのが、後日のトラブルを回避する方法かと思われます。


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