|
不動産会社は宅建業法によって、取得してもよい報酬の項
目、額が定められています。それによると、宅建業者が取得
してもよい報酬とは@売買・交換の媒介、A売買・交換の代
理、B賃貸の媒介、C賃貸の代理、D権利金の授受となって
います。このほかにもうひとつ、例外として認められるもの
に、お尋ねの広告料金があります。これについては「依頼者
の依頼によって行う広告の料金に該当する額」のみを、前出
の報酬以外に請求できるとなっています。
さて、問題はこの広告料金の内容と、出広にあたっての説
明の有無です。昭和57年の東京高裁の判例によれば、例外と
して不動産会社が依頼主に請求できる場合とは「通常行う程
度の広告料金ではなく、大手新聞における広告の掲載料など、
通常の必要経費の範囲を超えるものであること、そして、そ
の広告について依頼者から出広の依頼があり、費用の負担に
ついても事前に依頼者の承諾があるか、あるいは事後であっ
ても異議なしとする承諾があった場合に限られる」とされて
います。
つまり、本来であれば、広告を出す旨の報告、金額に対す
る事前の説明が必要であり、また、その広告は通常の広告以
上に金額のかかるものでなければならないというわけです。
ご相談では事前に全く相談なく、事後に広告料を請求され
たとのこと。その点においては、不動産会社に問題があり、
判例を盾にとるのであれば、支払う必要がない費用と考えら
れます。
もうひとつ、問題となるのが、その広告料が実際に出広さ
れたものであったかどうか。というのは、最近、広告を出し
たといわれたものの、それがどこにどのような形で出広され
たかが分からないというご相談がよくあります。以前なら、
情報誌、新聞など、紙媒体への広告出広が中心でしたから、
掲載後であっても、実際の広告を確認することができました。
しかし、ネットで期間限定で出広したと言われた場合、確認
する方法がないこともありえます。その意味では、実際に出
広されたのか、されたとしたらどこにいつ、を確認すること
が大事ですし、その金額が実際の広告料なのかをチェックす
ることも大事です。
今後、付き合い続けるつもりがあるのか、
今回限りなのかで、対応には違い
さて、広告料については、確認すべき点があることはお分
かりいただけたと思いますが、本質的な問題としては、その
不動産会社と今後も取引を続けるかどうかということではな
いかと思います。今回限りで、以降の仲介業務は他社に頼む
ということであれば、断固支払いを拒否、今後は付き合わな
いという姿勢をとることも可能です。
が、問題はあるものの、成果には満足しており、今後も付
き合うつもりがあるというのであれば、今回の連絡不行き届
きなどについては問題を指摘、今後のやりとりにルールを作
るなどのやり方で、以降は大家さんの承諾を得つつ、仕事を
進めるという方法を徹底するのが現実的。どちらにすべきか
を考えた上で、広告料金の問題に対処するのが賢明と思われ
ます。
また、広告料以外にも管理促進費その他、使途の分かりに
くい費目を要求されることもありますが、基本的には最初に
述べた費目以外は宅建業法違反の可能性があります。疑義の
ある請求については、業法に抵触しないか、支払いの目的、
意図、使われ方などをきちんと確認すべきでしょう。
|